鳥取研修その2「メイガ駆除と下草刈りの初日」
鳥取研修シリーズ、前回は鳥取漆についてお話しさせていただきました。
今回はいよいよ、鳥取漆の“夏のリアルな現場”の様子をお届けします。
🎥研修の様子を動画(vlog)でも公開中
今回の研修のダイジェストは、地平線プロジェクトの公式Instagramにてvlogとして公開しています。
ぜひブログとあわせてご覧ください。
→ vlog 1日目を観る(Instagramへ)
→ vlog 2日目を観る(Instagramへ)
1日目午前:天敵「トサカフトメイガ」との死闘
研修初日は、漆樹の害虫駆除と下草刈りからスタートです。
当日は暑さを心配していましたが、早朝に雨が降ってくれたおかげでなんとか屋外で作業できる気温となりました。
まず取りかかったのは、トサカフトメイガというガの幼虫の駆除です。
この虫は漆の木を大変好み、なんと数十〜数百匹もの単位でコロニー(群れ)を作ります。
1つでもコロニーを残してしまうと、同じ木の他の場所へと次々に広がるため、見つけ次第すばやく駆除しなければなりません。

コロニーの中の幼虫たちは、駆除の手から逃げようと予想外に俊敏に動き回ります。
その光景は非常に……衝撃的(気持ちわる……)でしたので、今回は写真の掲載を自粛させていただきます。
通常は「スミチオン」などの薬剤処理も有効で、漆の木へ悪影響を与えることなく駆除できます。
ただ今回は学びと体験も兼ねて、手作業での駆除法を教わりました。
高い場所にある枝は剪定鋏を使いながら、コロニーごと切り落としていきます。
バーナーで焼く処理方法もありますが、この猛暑の中での火気使用は危険。
切り落とした枝を袋に入れて口を固く縛り、日当たりの良い場所に放置して処理する方法をとりました。
スタッフ全員で目を光らせ、必死にコロニーを探して駆除完了です!
1日目午後:健やかな成長を促す「下草刈り」と植樹の工夫
続いて、漆樹の周囲の下草刈りを行いました。
雑草や下草が茂ると樹の成長を妨げてしまうため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
元々は日当たりを考慮して「5m間隔」で植樹していましたが、実際の下草処理のしやすさや漆掻きの際の移動動線、限られた土地での植樹本数などを鑑み、現在は3.4m〜5mの間で最適な間隔を模索しているところです。
植樹地の中には、小さな丘が連なるユニークな地形の場所もありました。
時折吹き抜ける風を受け、木陰でじっと静かにしていれば心地よい気候なのですが、ひとたび直射日光の下で作業を始めるとスタッフ全員汗だくに!
普段は工房の作業台でじっくり座って仕事をしている私たちにとって、全身を使うこの作業はとても良い運動(?)になりました。
夜の部:温泉とBBQ、そして「職人ならでは」の熱い談義
作業で滝のようにかいた汗は、地元の温泉でさっぱりと流してひと息。夜はご実家のお庭をお借りして、バーベキューを楽しみました。
BBQで焼き上げたサザエを食べていると……真珠層が剥離して身にくっついてきました。
当工房の螺鈿で使うには難しい品質ですね、などと職人ならではの会話で大盛り上がり。
お酒も手伝い、夜遅くまで「地平線プロジェクトのこれから」や「漆業界の将来」について熱く語り合う、かけがえのない時間となりました。
研修2日目の様子はまた次回お届けいたします。
待望の漆掻きについてお伝えしますので、どうぞ楽しみにお待ちください!